トイプードルは、そのエレガントな見た目と高い知能で非常に人気がありますが、犬種特有の関節疾患皮膚疾患のリスクを抱えています。

医療費の特徴は、チワワのような一回の高額手術費用に加え、皮膚炎や外耳炎などの慢性疾患による長期通院費が積み重なりがちな点にあります。

この記事では、トイプードルがかかりやすい病気のリスクと治療費の目安を解説し、手術だけでなく慢性的な通院にも強い、本当に必要なペット保険の選び方おすすめプランをご紹介します。


1. トイプードルが特にかかりやすい病気と高額治療費の事例

トイプードルを飼う上で、特に長期的な医療費の負担になりやすい病気を把握しておきましょう。

リスク① 膝蓋骨脱臼(パテラ):再発・両足手術のリスク

チワワと同じく、トイプードルを含む小型犬で最も多い整形外科疾患のひとつです。

項目 概要 費用目安(保険なし)
治療 重度の場合は外科手術が必要。トイプードルは再発や、片足手術後に反対側も手術が必要になるリスクに留意。 手術費用:片足20〜40万円
長期リスク 術後のリハビリや通院が長期化するため、手術費用+通院費の両面をカバーしたい。 通院・リハビリ:5,000〜10,000円/回

リスク② 皮膚炎・外耳炎:長期通院による費用負担増大

フワフワの被毛を持つトイプードルは、アレルギー性皮膚炎外耳炎を発症しやすい傾向があります。

  • 症状:体を掻く、耳を振る、皮膚が赤くなる、悪臭 など
  • 治療:投薬、食事療法、シャンプー指導、定期的な耳洗浄 など(長期通院が前提)
  • 費用負担:1回あたりは数千円でも、毎週・毎月の積み重ねで年間数十万円に達することも

リスク③ 進行性網膜萎縮症(PRA)

遺伝性の目の疾患で、徐々に視力が失われます。遺伝性疾患の取り扱いは保険会社により判断が分かれるため、加入前に約款で必ず確認しましょう。


2. トイプードルのペット保険選びで失敗しない3つのポイント

ポイント①:通院補償の「回数制限がない」プランを選ぶ

皮膚炎や外耳炎は長期・高頻度の通院になりやすいです。年間の通院回数が15〜20回程度で上限のプランだと不足しがち。

  • 理想:年間の通院回数制限なし、または日数制限が非常に緩いプラン
  • 最優先の確認事項:「1日あたりの限度額」よりも回数・日数制限の有無

ポイント②:手術補償は「両足手術」も視野に入れて手厚く

パテラが両足に及ぶと、手術費用だけで50万円超になることも。年間手術上限が高い(例:90万円以上)か、1回の手術限度額が高いプランを選びましょう。自己負担を抑えるには70%補償が現実的です。

ポイント③:終身継続可能で、シニア期まで安定した補償か

トイプードルは長寿犬種。高齢になるほど皮膚・心臓などのリスクが増すため、一生涯補償が続く「終身継続可能」を前提に、高齢期の保険料カーブもチェックしておきましょう。


3. トイプードルにおすすめのペット保険ランキング

慢性疾患の通院と高額なパテラ手術、両方に強いプランを厳選しました。

順位 保険会社(商品名) おすすめ理由
1位 アイペット損保(うちの子) フルカバー型で通院の回数制限なし(上限額内)。慢性の皮膚炎・外耳炎治療に強く、手術補償も手厚い。
対応病院で窓口精算が使え、立替負担を軽減。
2位 アニコム損保(どうぶつ健保ふぁみりぃ) 窓口精算の利便性が最大の魅力。通院・入院・手術のバランスが良く、日額+日数/回数の設計で日々の小さなトラブルにも使いやすい。
3位 リトルファミリー少額短期保険(わんちゃんねこちゃん保険) 年間上限型で長期通院にも配慮。診療継続サポート特約など、慢性疾患の経済的負担を意識した設計が魅力。

トイプードル向けのおすすめプラン比較(70%補償プラン目安)

項目 アニコム損保(70%) アイペット損保(70%) SBIペット少額短期保険(70%)
窓口精算 あり(対応病院) あり(対応病院) なし(後日請求)
通院の回数制限 日数制限あり(プランによる) 回数制限なし(上限額内) 日数/回数制限あり(プランによる)
慢性疾患への備え 付帯サービス充実 回数制限なしが魅力 年間上限型で長期通院も想定
保険料(0歳・月額目安) 約3,000〜4,500円 約3,500〜4,800円 約3,000〜4,500円

※保険料・補償は年齢/地域/プランで変動します。最新条件は必ず各社の公式見積でご確認ください。
※窓口精算は「対応病院」でのみ利用可能。先天性/遺伝性疾患の扱い、待機期間・免責事項は各社で異なります。


4. トイプードルの保険に関するQ&A

Q1. トイプードルの外耳炎治療は全額補償されますか?

全額(100%)補償のプランもありますが、一般的には補償割合(50%/70%)に応じて支払われます。慢性化しやすいので、通院回数の制限がない/緩いプランが有利です。

Q2. 遺伝性疾患のリスクにはどう備える?

加入時の告知を正確に行うことが前提です。保険会社により遺伝性疾患の取り扱いが異なるため、約款で対象/免責を必ず確認してください。

Q3. パテラの既往歴があると加入できませんか?

原則むずかしいです。既に診断・治療歴がある場合は既往症として補償外、または引受不可となるのが一般的。健康なうちに加入して備えましょう。