人間と同じように、犬も様々な病気や体調不良に見舞われます。
しかし、犬は自分の感じている痛みを直接的な言葉で伝えることができません。
そのため、飼い主としては、日常の様子や行動の変化から何か異常がないかを注意深く観察する必要があります。
一例として、「犬にも頭痛があるのか?」という疑問があります。医学的には犬が頭痛を経験することが確定的に証明されているわけではありませんが、犬の特定の行動や症状から、犬が頭痛を感じている可能性があると推測されることがあります。
今回は犬の頭痛と異常の確認方法についてまとめてみました。
Contents
そもそも犬は頭痛を経験するのか?犬にも頭痛があると推察する根拠
犬も人間と同じように頭痛を経験していると推察されます。
これは哺乳類である犬が人間と同じような中央神経経路がたくさんあって神経系と痛みを感じる能力を持っていることから、人間と同じように頭痛を感じることがあったとしても何らおかしなことではありません。
頭痛時の犬の行動・症状・仕草
犬は言葉で「頭が痛い」と伝えることはできませんし、野生の本能として体調不良を隠す傾向にあり、犬が頭痛を感じているかどうかを直接的に確認する方法はありません。
しかしながら、その行動の変化や身体の反応から推測することが可能です。
犬が頭痛を経験している可能性があるとき、その行動には一部の変化が見られる可能性があります。以下が頭痛があると考えれる行動です。
1 落ち着きがなくなる
犬は頭痛があると落ち着きがなくなり、歩き回るようになることがあります。
もちろん別の病気や分離不安などの精神的なケースもありますが、いずれにせよ、健康な状態ではありません。
2 運動量・活動の低下、元気の減退
犬は活動性が低下し、天気の良い日には外に出たくない、食べたくない、頭痛があるとおやつを拒否することがあります。また寝てばかりで起きてこないこともあります。
明らかに元気がなくなるケースがあり、動物病院での検査が必要となるレベルです。
3 表情の変化(視神経への異常)
犬は頭痛があると目を細めたり、目をこすったりすることがあります。
目の疾患のケースや目にゴミがはいっただけのケースもあります。
4 頭を物に押し付ける
犬は頭痛があるときに頭を壁や家具に押し付けることがあります。人間でも頭が痛いと圧迫して痛みを押さえようとすることがありますが、同じ目的と考えられます。
この仕草はよほど、変わった癖をもつ犬でない限りあまりすることはないため、異常行動といえますので、動物病院で診察を受けることが最適な案といえます。
5 頭を下げて吠える
犬は頭痛を感じているときに頭を下げて吠えることがあります。頭を高くすると痛みが悪化する可能性があるためです。
何等かにおびえている、不満の主張のケースなどもあり得ますが、長く続くようであれば異常のサインといえます。
6 音・光を嫌がる・過敏になる
一般的犬は、雷や花火、自然界に存在しない金属音などを嫌がる傾向がありますが、従来と比較して、音や光を嫌がる仕草があれば頭痛を抱えている可能性があります。
7 頭を撫でられるのを嫌がる
頭を撫でられるのは、家族以外からだと嫌がる・警戒する犬もいますが、家族から撫でられるのを拒否するのはよほどのことです。頭に傷があるなどの可能性もありますが、いずれにせよ異常であることには間違いありません。
頭痛が発生する病気・環境
犬は歯痛、目の機能障害、アレルギー、頭部の怪我・脳腫瘍などによって頭痛を経験する可能性があります。
また犬は天候や気圧の変化によっても不快感を感じ、頭痛と同様の症状を引き起こす可能性があることに注意することが重要です。人間の「天気痛」「気象病」と同じです。
犬の頭痛に対応する際の注意点
- 人間の鎮痛剤については絶対に飲ませてはいけません。最悪中毒等で死に至ることもあります。
- 犬が頭痛を感じているかもしれないと思ったら、すぐに獣医に連絡することが重要です。これは、早期診断と適切な治療が犬の健康と快適さにとって重要だからです。
まとめ 犬の頭痛に気が付くには日々の観察が重要
犬にも頭痛があり得ることが今回の記事でご理解いただけたかと思います。人間にもある天気痛を感じている可能性もあることから、同じ哺乳類なので、かなり人間に近いような痛みや感覚を持っていると考えられます。
一方で、犬は「ここが痛い」「助けてほしい」と人語では言えません。さらに犬の本能的な部分から、痛みがありそうなそぶりをしないケースも多々あります。
例えあからさまに痛そうなそぶりがなくても、頭痛の可能性がある症状や仕草を理解していれば、早期に動物病院で検査・治療が可能になります。
性格が変わったような症状が出てしまう個体もいますので、できる限り早く気が付いてあげられると飼い主も犬も平穏に暮らせます。
犬の頭痛に関してのよくある質問 Q&A
Q1: 犬にも人間と同じように頭痛はあるのですか?
A2: はい、犬にも頭痛はあります。ただし、犬が頭痛を訴える方法は人間とは異なり、その症状を解釈するのは難しいかもしれません
Q2: 犬が頭痛で苦しんでいるとき、どのような症状や仕草が見られますか?
A2: 犬が頭痛で苦しんでいるとき、一部の犬は頭を低くして吠えることがあります。他の症状としては、食事をあまり食べない、吐く、よだれをたらす、隠れる、大人しくなるなどがあります。
ただし、これらの症状は他の健康問題の結果でもあり得るので、これらの症状が続く場合は必ず獣医師に連絡してください
Q3: 犬が頭を低くして吠えることは、頭痛の兆候と言えますか?
A3: 犬が頭を低くして吠えることは、頭痛の兆候の一つとなり得ますが、これだけを頼りに頭痛を診断するのは難しいです。他の症状と合わせて評価する必要があります。また、他の健康問題やストレスなども考慮する必要があります。
Q4: 犬が頭痛を感じているとき、どのような行動をとることがありますか?
A4: 犬が頭痛を感じているとき、それを示す行動としては食欲不振、吠える、頭を低くする、よだれをたらす、隠れる、大人しくなるなどがあります。ただし、これらの行動は他の健康問題の兆候でもある可能性があります。
Q5: 頭痛以外に、犬が頭を低くして吠える行動が示す可能性のある他の症状は何ですか?
A5: 犬が頭を低くして吠える行動は、頭痛以外にもさまざまな原因で起こる可能性があります。その行動は恐怖や不安、ストレスの表示、または攻撃的な態度の一部である可能性があります。他には、耳の問題(例えば、耳感染症や耳ダニ)、目の痛み、または首や脊椎の痛みを示す可能性があります。また、一部の犬は単にこのようなポーズをとることで遊びを促しているかもしれません。特定の行動が続く場合や、他の異常な症状が伴う場合は、必ず獣医師に連絡してください。
Q6: 犬が頭痛を持っている場合、どのようなケアが必要ですか?
A6: 犬が頭痛を感じていると思われる場合、まず最初に獣医師に相談することが非常に重要です。頭痛の原因を特定し、適切な治療法を決定するためには専門的な評価が必要です。
家庭でのケアについては、獣医師からの具体的な指示に従ってください。
一般的には、犬の環境を落ち着かせ、ストレスを最小限に抑えることが推奨されます。強い光や大きな音は犬の頭痛を悪化させる可能性があるため、静かで暗い場所で安静にしていることが有効です。また、犬の喉が渇かないように常に水を利用できる状態にしておくことも重要です。
犬に人間の頭痛薬を与えることは絶対に避けてください。これは犬にとって有毒であり、重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。
もし犬の症状が改善しないか、悪化する場合は、すぐに獣医師に連絡してください。
Q7: 頭痛薬を犬に誤って飲ませてしまったときの対処方法は何ですか?
A7: 犬が誤って頭痛薬を飲んだ場合、すぐに獣医師に連絡してください。人間用の頭痛薬は、犬にとって有害で、中毒を引き起こす可能性があります。
獣医師は犬の体重や摂取した薬の種類と量、そしてそれからの時間を考慮して、最適な治療法を推奨します。犬が症状を示していない場合でも、獣医師のアドバイスを求めることが重要です。何らかの症状が見られる場合は、すぐに獣医師に連絡し、緊急対応が必要かどうかを確認してください。
また、犬が薬を誤飲しないよう、薬を安全な場所に保管することを心掛けてください。子供が手の届かない場所に薬を保管するのと同様に、犬からも届かない場所に保管することが重要です。