アメリカン・スタフォードシャー・テリアはあまり日本では知られていない犬種ですが、実はフランスでは2022年の人気6位の犬種です。人気というのはフランスKCでの登録数です。一方で原産国のアメリカではさほど登録数は多くないようです。

中型・大型に部類される犬種で怖そうなイメージですが、性格が社交的で遊び好きなところがありその見た目とのギャップから人気犬種になるポテンシャルは十分にあります。

この記事ではアメリカン・スタフォードシャー・テリアの魅力と飼育ガイド – 特徴、性格、歴史、トレーニング方法、ケア、健康問題まで詳しく解説いたします。

Contents

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアとは?

犬種の歴史的な背景

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、アメリカで生まれた犬種のひとつで、別名「アメリカン・スタッフィー」と呼ばれることもあります。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアテリアの原種は、イングリッシュ・スタッフォードシャー・ブルテリアと呼ばれるイギリスの闘犬種で19世紀末に、アメリカ合衆国で闘犬用の犬種として作出されました。

人気の理由と犬種としての特徴

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、筋肉質でがっちりとした体格が特徴的で、胸や首筋が強く発達しています。また、運動量が多く、知的なため、訓練が得意であり、しつけやトレーニングに熱心な飼い主には正直な犬種といえます。

その勇さや忠誠心などの性格のため、多くの愛犬家から愛されており、世界では一定の認知度があり人気の高い犬種となっています。

一方で、闘犬という歴史的な背景から、過去には過酷な扱いを受けた犬種で、闘犬として勇敢さ、凶暴性が求められていました。そのため家庭犬として飼育する場合、しつけ不足や潜在的な暴力性などが原因で問題行動を示す場合があります。そのため、適切な管理やトレーニングが必要です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの性格と飼い方のポイント

性格の特徴と適正な飼い主像

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、とても勇敢で、誠実で、親切な犬種です。彼らは、家族との時間を大切にし、とても愛情深い犬種として知られています。常に守ってくれる存在であり、家族を守ることを喜びとしています。また、知的で、社交的な犬種でもあります。

適正な飼い主像としては、犬と遊んでいる時間をたくさん持っていて、十分な運動を提供してくれる、愛情深く責任感のある人に飼われることが最適です。さらに、彼らは社交的であるため、人や他の犬と適度に交流を保っている環境で飼われることが好ましいです。

中型・大型犬に該当するサイズ感であるため、ある程度の飼育スペースの広さを持った方が良いでしょう。できれば戸建ての方が向いています。

飼い方のポイントと注意点

適度な運動を必要とする犬種です。定期的な散歩や遊びを提供し、ストレスを解消してあげることが大切です。また、この犬種は食欲旺盛であるため、健康的な食事の与え方、体重を優先することが必要です。

しつけに関しては、早いうちから従順で社交的な犬に育てることが重要です。彼らは、強い指導力を持つリーダー順守であるため、しっかりとした飼育環境が必要です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの健康管理と予防接種について

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの健康管理に必要なこと

  1. 定期的な健康診断:犬の年齢や健康状態に合わせて、定期的に獣医師による健康診断を受けることが大切です。
  2. 適切な食事管理:適切な栄養バランスを守るため、高品質なドッグフードを与え、前向きな食事やおやつを控えることが大切です。
  3. 運動不足の防止:有益で運動量が多いため、運動不足を防ぐために適度な運動を与える必要があります。
  4. 必要なケアの提供:爪切りやブラッシングなど、必要なケアを適切に提供することが大切です。

アメリカンスタッフォードシャーテリアがなりやすい病気

アメリカンスタッフォードシャーテリアは、股関節形成不全や緑内障などの眼病が遺伝的に起きやすい犬種とされ、良性・悪性に限らず、腫瘍ができやすいとも言われています。

闘犬のための犬種であることから、痛みに強いため病気怪我を我慢してしまう可能性があり、日ごろからのチェックが大切です。

推奨される予防接種の種類とスケジュール

日本で推奨される予防接種の種類とスケジュールは以下の通りです。

犬ジステンパー(CDV)+犬伝染性肝炎+犬アデノウイルス2型感染症・犬パルボウィルス感染症+犬パラインフルエンザ(ケンネルコフ)の5種

この犬ジステンパー(CDV)+犬伝染性肝炎+犬アデノウイルス2型感染症・犬パルボウィルス感染症がコアワクチンといわれ、致死率が高い病気のため接種を勧告されているものです。犬パラインフルエンザ(ケンネルコフ)はノンコアといわれる接種勧告がないものですが、子犬時の発症率は高いため接種はすすめられることが多いです。コアワクチンをすべて含むのは5種混合からとなっており、4種混合は犬パルボウィルス感染症が組まれていません。

そのほか3種類のノンコアは、犬コロナウイルス感染症、犬レプトスピラ症(イクテモヘラジー)、犬レプトスピラ症(カニコーラ)となっています。

このワクチンは、子犬の時期に2回接種し、その後は年に1回接種することが推奨されています。

狂犬病ワクチン

狂犬病ワクチンは、子犬の時期に1回接種し、その後は年に1回接種することが日本では狂犬病予防法により義務付けられています。狂犬病は感染した場合、致死率はほぼ100%となっており人間やそのほか動物にも感染します。

違反すると、違反状況により、拘留または科料が科せられます。
参照:狂犬病予防法(昭和二十五年法律第二百四十七号)

ノミ・ダニ・マダニ予防薬

寄生虫に感染する可能性があるため、予防のためにノミ・ダニ・マダニ予防薬を定期的に投与することが重要です。種類が豊富なため、動物病院の先生に相談することをおすすめします。

注意点としては、動物病院での定期的な健康診断や、体調の異変には迅速に対応することです。とくに狂犬病ワクチンに関しては、法律で定められており、日本で飼育する限りにおいては忘れず接種しましょう。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの食事管理と栄養補給について

適切な食事量と栄養バランスの保ち方

中型・大型犬でサイズのある筋肉質な犬種であるため、適切な量のエネルギーを補給する必要があります。ただし、運動量や年齢、健康状態によって適切な食事量は異なるため、定期的な体重測定や獣医師の指導を受けることが大切です。

また、食いしん坊な傾向があるため、食べ過ぎにも注意が必要です。犬用のフードは総合的な栄養食を選ぶことが重要です。生肉や生卵など生の食材は、細菌や寄生虫のリスクがあるため、与えないようにしましょう。

サプリメントや特別な食事要件について

一般的に、総合栄養食であれば必要な栄養素が含まれているため、サプリメントは必要ありません。ただし、特定の栄養素が不足している場合には、獣医師の指導のもとサプリメントの追加や特別な食事制限が必要になります。

腸の健康を維持するために、食物繊維が豊富な野菜や果物を与えることが推奨されています。ただ、玉ねぎやにんにく、アボカドは犬に与えることができないので、絶対に与えないようにしましょう。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのしつけ方と躾のコツ

基本的なしつけの方法・トレーニング

しつけやトレーニングに向いた犬種の一つです。

  • ポジティブなリンフォースメント:犬が行動をした場合は、褒めたり、ご褒美を与えることで強化します。これにより、犬は良い行動を覚え継続するようになります。
  • トレーニングの継続性:一度覚えたことを忘れてしまわないように、定期的にトレーニングを続けることが必要です。
  • トレーニング中の犬について:同じ方法で行うと犬が飽きてしまうため、トレーニングの内容を変えたり、場所を変えたりすることで新しい刺激を取り入れることが効果的です。

悪い習慣や問題行動への対処法

しつけがきちんと行われている場合でも、独自の判断で行動することがあります。

  • しつけの継続:怒鳴ったり叱ったりすることは、犬にストレスを与えるだけでなく、問題行動が改善するとは限りません。継続することで、良い行動をするように促すことができます。
  • 原因を探る:問題行動が起こった場合には、その原因を探ることが大切です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの運動量と散歩の必要性

運動不足の影響と運動量の推奨量

元々運動量が多く、個性的な性格を持っています。運動不足が続くと肥満や行動面で問題を引き起こす可能性があるため、適度な運動が必要です。

成犬の場合、1日に30分〜1時間の散歩が推奨されます。ただし、個体差や年齢によって異なるため、ペットの様子をよく観察しながら適切な運動量を決める必要があります。

散歩に必要な道具や安全に散歩する方法

散歩に必要な道具としては、首輪やハーネス、リードが必要です。また、夏場には熱中症に注意し、水分補給を忘れずに行いましょう。交通量の多い道路や人が多い場所、野生動物が出る場所などには注意が必要です。

散歩の際にはリードをしっかり持って、暴走しないようにコントロールしましょう。飼い主がペース配分を考えて歩き、適度な運動を与えることが大切です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの子犬の育て方と注意点

子犬の成長段階と育て方

子犬は成長段階で大きな変化があります。成長に合わせた育て方と注意が必要です。

  • 0~2ヶ月:生後数週間は、母親と一緒に過ごすことが多いです。
  • 2~4ヶ月:歩き方が安定してきて、食事も成長に合わせて量を増やすことが大切です。
  • 4~6ヶ月:歯が生え替わる時期で、かみつき癖が出てきます。噛んだ時に「いたっ!」と言い、遊び方を教えることが大切です。この時期はしつけや社会化にキーを置き、成犬としての礼儀やマナーを学ばせることが大切です。

注意が必要な問題や行動の変化

  • かみ癖:子犬の頃かみ癖が出てきます。噛むのをやめさせるトレーニングを行いましょう。
  • トイレのしつけ:できるだけ早く行うことが大切です。定期的にトイレに誘導し、排泄をさせることで場所を覚えさせます。決まった場所を用意し、同じ言葉を使って教えましょう。
  • 社会化:社交的な性格ですが、適切な社会化が行われなかった場合、人見知りや攻撃性が出てきます。様々なものと触れ合い、社会化することが大切です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアと子供の相性と注意点

子供たちと一緒に過ごすのが好きで、子供たちと遊ぶことができます。触れたり、抱きしめたりすることを好みます。

ただし、犬種によっては子供たちに危険をもたらす可能性があるため、一緒にさせる際には注意が必要です。トレーニングを受けていない場合は、子供たちに対して興奮してしまい、噛んでしまうことがあります。

子供たちは犬と一緒に遊ぶ前に、犬の扱い方とマナーを学ぶ必要があります。犬に手を出さない、追いかけない、モノを投げない、怒らせないなどの基本的なマナーが大切です。

また、子供たちが犬と遊ぶ際には、必ず大人の監督下で行うことが重要です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのおすすめグッズとケア用品

筋肉質で体格が大きいため、体重に合わせたサイズのハーネスや首輪を選ぶことが大切です。また、歯磨き用品や爪切り、ブラシなどのグルーミング用品も必須です。

力が強いため、引っ張り癖がある場合があります。首に負担がかかり健康に問題を与える可能性があるため、ハーネスの使用をおすすめします。

また、大型犬のため、特に老化が進むと関節炎や股関節形成不全などの病気になりやすくなります。特別なケア用品として、関節サポート用のサプリメントや、床や階段が滑りやすい場所に滑り止めシートを敷くなどの対策が必要です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのトレーニング方法と注意点

明るく知的で、人懐っこい性格を持つ犬種ですが、力が強く、しつけやトレーニングが必要です。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアに合ったトレーニング方法の解説

  • 1. ポジティブリンフォースメント:良い行動をしたときに褒めてご褒美を与えることで、良い行動を強化する方法です。
  • 2. クレートトレーニング:犬の不安やストレスを軽減するためのもので、自分の部屋のような場所を持ち、落ち着くことができるようになります。
  • 3. 社会化トレーニング:しつけが十分に届いていないと攻撃的な行動を起こす可能性があるため、様々な人や犬に慣れさせることが重要です。

トレーニングに関する注意点やコツ

  1. しつけは繰り返し行うことが重要です。愛犬が少しずつ成長し、落ち着いてからでもトレーニングは続きます。
  2. 一貫性を持ってトレーニングを行うことが大切です。ルールが統一されていないと混乱してしまいます。
  3. トレーニング中、大声で怒り出したり、暴力を振るったりすることは絶対に避けてください。ストレスを与え、逆効果になります。
  4. トレーニングを行う場所に注意してください。人が多い場所や騒音のある場所では、犬が興奮しやすくなるため適していません。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのペット保険

健康や医療費を考えたときにペット保険への加入は必要なのか検討してみました。

ペット保険に加入できるのか

中型或いは大型犬の区分となり日本でもペット保険への加入は可能です。

ただしペット保険会社によって、加入限度の年齢基準が小型犬に比べ低めに設定されている可能性もあり、注意が必要です。

また、股関節形成不全や緑内障などの眼病が遺伝的にあるといわれ、発症してしまうと加入自体が危うくなるため、ペット保険加入に前向きな方は、早めの加入が良いでしょう。

保険料と補償に関してのポイント

年齢と大きさによって保険料が決まります。一般的に中型・大型犬は小型犬よりも高額です。

補償に関しては、何に備えたいのかということによります。手術や入院などの高額の治療に備えたいのか、通院を含めた診療全般について備えたいのかです。前者は保険料が抑えられますが、後者は高額になります。

中型・大型犬の場合は、麻酔や薬も小型犬に比べ量が必要なので一般的に手術・入院・通院も高額になります。高額な診療費に不安があるのであれば、検討をお勧めします。

ペット保険の選び方と基礎知識について

アメリカン・スタッフォードテリアの動画

日本でも飼育されているケースがあり、動画もそれなりにあります。動くアメリカン・スタッフォードテリアを見て飼育の際のイメージを広げてみてください。

まとめ

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、日本ではあまり認知度の高い犬種とは言えず、初心者向きの犬種ではありませんが、性格は勇敢で愛情深くアクティブで躾さえしっかりしていれば、子供とも素晴らしいパートナーになれます。

日本ではあまり知られていない犬種ですが、玄人受けする人気犬種になれる資質はあります。

アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのよくある質問 Q&A

Q1: アメリカン・スタッフォードシャー・テリアとは何ですか?
A: アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、1936年にアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)にスタッフォードシャー・テリアとして登録された犬種です。この犬種はアメリカで開発され、より小型のイギリスのスタッフォードシャー・ブル・テリアに基づいています。
Q2: アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの性格はどのようなものですか?
A: 通常、自信に満ちた友好的な性格を持っています。彼らは適度に活発でありながらも落ち着いており、過度に吠えることはありません。しかし、もともと闘犬だった犬種のため、彼らには神経質な一面や一定の凶暴性もあり、訓練と社会化が必要とされます。
Q3: アメリカン・スタッフォードシャー・テリアはどのような健康問題を持ちやすいですか?
A: 一般的にこの犬種は生涯にわたり健康ですが、遺伝的な健康問題が発生する可能性があります。その中には股関節形成不全、皮膚問題、心臓病、そして甲状腺ホルモンの分泌問題である甲状腺機能低下症が含まれます。

ABOUT ME
メガネ犬編集長
ペット関連仕事についていた経験から編集長に就任。犬も猫も小動物も爬虫類も大好きです。 現在妻、息子、犬1、猫4、メダカ5匹と暮らしています。 目下の悩みは老猫の病気のケアです。